絶対に知っておきたい
小論文答案構成の手順
1.まずはシンプルに問いに答える
1段落目の最初は、まずはシンプルに、与えられた問題に答えましょう。
A案とB案から選ぶべきなら、『私は、A案/B案であるべきだと思います』と答えます。『〇〇については、あなたはどう思うか』と聞かれたら、『私は、〇〇について、××であると思います』と答えます。
2.『なぜなら』を考える
シンプルに問いに答えたら、次は『なぜなら』を考えましょう。なぜ、そう考えるのか。『価値観の対立』『問題意識』なども踏まえて、適切に考えなければなりません。
3.先に『まとめ』を考える
『なぜなら』を考えた後、すぐに『実例・実体験』を考え始める人が大半です。しかし、先に『まとめ』を考えておきましょう。
『実例・実体験』は、何を書いても良いわけではありません。きちんと『まとめ』につながるように書かなければなりません。主張⇒立証⇒まとめの説明に、一貫性がなければなりません。
先に、『まとめ』を考えて、その『まとめ』にスムーズにつながるような『実例・実体験』を考える方が、遥かに効率が良いです。
4.『実例・実体験』を考える
『主張・論拠』から『まとめ』につながる『実例・実体験』を、複数案考えます。その中で、最も『関連性』の強いものを選んで書くようにします。
忘れてはいけない
小論文答案の基礎
1.『妥協案』に価値はない
これも、『修学旅行』の話で考えましょう。『北海道と沖縄、どっちに行きたいか』と問われていたら、答えは、以下のどちらかしかありません。
- 私は、北海道に行くべきだと思う。
- 私は、沖縄に行くべきだと思う。
時々、『私は、北海道にも沖縄にも、どちらにも素晴らしい点があるので、みんなでしっかり話し合って決めるべきだと思います』というような答案があります。これでは、問いに答えたことにはなりません。
2.『採点者の感動』を目指さない
模試・入試の後、試験場には、「採点する人、感動すると思う」という発言をする人がいます。残念ながら、その答案は、ほぼ間違いなく不合格です。
小論文の答案に求められていることは、正確に問いに答え、論理的に意見を述べることです。感動ポイントはありません。それを勘違いして答案を作った時点で、もう不合格は目の前です。
3.『字数稼ぎ』は絶対にしない
『字数稼ぎ』と見られる表現や文章は、採点者が最もイライラする部分です。その時点で、『0点』にしたくなりますし、高い評価は決してつけたくありません。
また、そのような感情的な話を除いても、そのような『字数稼ぎ』が必要な時点で、答案はきちんとは検討できていないまま書かれているのでしょう。残念ながら、訓練不足です。
4.『ゴマカシ』も絶対にしない
『ゴマカシ』には、いろいろなパターンがあります。
- 説明のゴマカシ
- 論理のゴマカシ
- 字数が足りなくなってゴマカシ 他
普通の採点者なら、一瞬で『ゴマカシ』だと気付けます。『ゴマカシ』のある答案は警戒してチェックしますし、決して高い評価はつけません。
5.『関連性』を意識する
この『関連性』という考え方は、かなり難しい考え方です。正確には、『証拠としての有効性』というような言い方になります。
簡単に言えば、自分の主張・根拠について、『実体験』などで、説得をしようとしたとしましょう。その体験では説得力が弱い場合、『関連性が弱い』と評価されます。
『関連性』の強い・弱いの判断力は、別の『実体験』などを検討する習慣をつけて、その中で、最も有効性の高そうなものを選ぶ訓練をすることで、培われます。